2021.12.13

ツアレポ|愛着のあるシャツなどを流し染めで復活!しぼREツアー

  • WRITER
  • 武馬 淑恵・ぶま よしえ
    アリマツアー事務局

こんにちは、おたからめぐりアリマツアー事務局の武馬(ぶま)です。「染め替え体験 しぼReツアー」は、大切に着ていたシャツやブラウス、スウェットやパーカーを持ち込み、お好きな色で染め替えするというもので、2021年6月の「環境月間」に合わせて企画しました。

ただ、ちょうどこのタイミングで愛知県下に新型コロナウィルスの非常事態宣言が出されていたため募集を中断しておりましたが、10月には宣言が解除され、有松の秋のイベント晩秋の有松を楽しむ会に合わせて再開しました。

今回、おたからめぐりアリマツアー(以下、アリマツアー)で行った染色工場ならではの「くくらない絞り染め」流し染め体験についてレポートします。

早恒染色で流し染め体験

アリマツアーは、まずは有松・鳴海絞会館からスタート。有松絞りの製造工程のビデオや生地・道具類の展示などを見たり、実演中のくくり職人さんたちから直接お話を聞いたり、絞りのことについて学びました。

そして、生け花が飾られたまち並みを散策しながら、今回の会場である早恒染色さんに到着。伝統工芸士の三浦鈴代さんをはじめ、スタッフの方々がちょうど、来年の夏向けの浴衣生地の染色作業を進めてました。

今回の「染め替え体験」では、まずは染色する色を2つ選ぶところから始めます。

早恒染色の染色見本帳の中から、「保育園でお子さんが染めたTシャツとお揃い風にしたい」というイメージに合わせて「朱色」と「ピンク」をセレクト。早恒染色のスタッフが、希望の色となるよう0.01グラムの単位で染料を調合。少しでも量が違うと染め上がりの色が異なってくるので、とても慎重に作業されてました。

いよいよ、流し染め本番です!

『迷彩柄』のイメージに染めるには、水に濡らしたTシャツを直径20cm程度の円盤状にしわを寄せ集めることがポイント。

そして染料を入れる小型のじょうろに水を入れ、今回染めるTシャツ生地の上にどれぐらいの量を流すのか、じょうろを動かすスピードは。。。などなど、まずは手の動きを練習しました。

その後、調合された2色の染料をじょうろにセットし、いよいよ本番です。

最初にメインの色とする「朱色」の染料から開始しましたが、この段階では、染料の色はなんと「カーキ色」!

参加者「染料の色が赤じゃない!?」

早恒スタッフ「実はこの染料は、酸化・還元という化学反応で生地に色を定着させるので、染料の状態の色は違う色なんです。酸素に触れるとどんどん色が変わっていきますよ」

染色作業している時の色と染め上がった時の色が違う、ということは、実際に体験してみないと分からないですね。

  • ひっくり返したばかりのシャツ
  • 両面しっかりと染料を流します

もう1色の染料も同様に流し終えたら、生地をぐるっと反転。ひっくり返してみると裏側はまだ大半が白い状態でした。

再度、裏側からもじょうろで染料を流し込み、全体に行き渡ったところで染色完了です。

  • 酸化する前の染料はカーキ色
  • 酸素と触れることでハッキリとしたピンク色に

少しの間、染料が生地に定着するのを待ったら、余分な染料を洗い流します。

すると、カーキ色だったところがだんだん赤く色が変わってきて。。。

最終的には、見本帳で選んだあの2色に染まってました!

あの「無造作なシワ」に流し染めをすることで「迷彩柄」になるとは、本当に不思議ですね。

最後にできあがりのTシャツを持って、早恒染色のスタッフのみなさんと記念撮影してツアーは終了です。

あっという間の2時間でしたが、次はどんな洋服を染めようか、どんな色に染めてみようかと、どんどん想像が膨らんできました。

もし、このレポートを読んで「染めてみたい!」と思った方は、こちらからお申込みください。

みなさまのご参加、お待ちしてます!

 

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